2013年8月

日本の新技術、サケのDNAを利用してレアアースを回収

広島大学とアイシン・コスモス研究所はこのほど、生物のDNAを利用して廃棄物に含まれるレアアース(希土類)を回収する技術を共同で開発した。中国メディアの中国行業研究網が報じた。

2010年、尖閣諸島(中国名:釣魚島)海域で発生した漁船衝突事件をめぐり、中国は事実上の報復措置として、日本へのレアアース輸出を制限した。

中国からのレアアース輸入が一時滞ったことで、日本ではレアアース調達先の多元化や廃棄される家電製品、いわゆる「都市鉱山」からのレアアース回収に向けた動きが加速した。

物質・材料研究機構によると、日本国内の都市鉱山に埋蔵している資源は全地球上の金埋蔵量の16%に相当し、銀は埋蔵量の22%、インジウムは61%、タンタルは10%に相当するなど、都市鉱山はまさに「宝の山」と言える。

広島大学とアイシン・コスモス研究所が共同開発した新技術は、サケやマスのDNAにレアアースを吸着させる。純度90%以上のネオジムやジスプロシウムを回収でき、従来の方法より効率的な方法として実用化を目指している。                                         YAHOOニュース より抜粋

レアアース価格の上昇続く 違法鉱山の淘汰、海外鉱山開発の様子見で需給改善

レアアースの応用市場である磁性材料の原料、酸化プラセオジミウムネオジムの価格が、年最低価格だった6月中旬の25万元から、現在は37万元/トンに大幅上昇している。8月27日、中国証券網が伝えた。

レアアース価格は暴落後、反転しつつある。中国の違法レアアースが淘汰され、海外のレアアース鉱山の開発が進まないことが背景にある。

--海外鉱山の採掘進まず

資源大手米モリブデン会社が発表した財務報告によると、第二四半期のレアアース販売は3039トンで、平均価格はキロあたり45.05米金だった。第一四半期の販売は3274トンで、平均販売価格は44.71米金だった。

米モリブデン会社のマウンテンパスレアアース鉱山は、内モンゴルに次いで世界第二のレアアース鉱だ。この鉱山は1990年代に、中国の低価格レアアースの攻勢を受け、一旦閉鎖されたが、2011年にレアアースが暴騰したため、再び生産再開されることになった。

同社は昨年、一期プロジェクトを完成し、操業に入ったが、運悪くレアアース価格が暴落。大損失をこうむった同社は、鉱山拡張を躊躇し、第二期プロジェクトは棚上げとなっている。

この一件は、海外のレアアース鉱山開発の縮図だ。現在、米国やオーストラリア、インドなど37カ国261社がレアアース生産プロジェクトを計画しており、これらが計画通りに操業したら、2015年以降、世界に占める中国のレアアース生産量は現在の95%から75%に低下する。

しかし、グローバル経済の低迷によって、レアアース価格は下落が止まらず、海外の開発プロジェクトも一気に下火になっている。

業界は、海外のレアアース鉱山が予定通りに開発生産されないことが、中国のレアアース価格上昇の一つの要因になっていると見ている。

--8月も引き続き価格上昇

レアアース価格は8月以降も上昇が続いている。これには、違法採掘の摘発も寄与している。4、5月には江西で大規模摘発があり、8月は多くの違法レアアースメーカーが生産停止に追い込まれた。レアアースは採掘や精錬が簡単な商品で、これまで、違法メーカーが横行し、供給や価格に大きな影響を及ぼしていた。

このほか、レアアース価格は2011年7月以来、2年に渡って下がり続けており、今回の価格上昇は一種のリバウンドという見方もある。                                         YAHOOニュース より抜粋

中国レアアース企業、日立金属との訴訟準備へ 毎年数万トンのネオジウム磁石が輸出できず 

中国のレアアース関連企業が日立金属に対し、特許の使用許可を不当に制限しているとして提訴する準備を始めた。レアアースの輸出をめぐるWTO訴訟が片付いていない中、この特許訴訟も再び業界を揺さぶるだろう。第一財経日報が伝えた。

中国レアアース企業の訴えによると、産出している毎年8万トンのネオジウム磁石のうち、2万から3万トンが正常に輸出できていない。これらを輸出しようとすれば、日立金属など海外企業からライセンス供与を受けなければならないが、現時点で日立金属から権利を受けた企業は8社で、そのうち正海磁材など3社は今年、日立金属と和解に達した。

もし敗訴すれば、日立の特許権は十数年延長され、この8社以外のネオジウム磁石企業の商品は海外に輸出できない。

しかし、これらのライセンスを受けていない企業が訴訟に勝った場合、みなの利益になるのだろうか。

日立金属の特許が失効すれば、多くの企業が商品を製造するようになるだろう。そうすると、新しい問題も続出する。現在ライセンスを有する企業とそうでない企業との競争が激しくなるのは必至で、ライセンス保有企業が打撃を受けるばかりか、悪性の価格競争も避けられないだろう。

実際、中国のネオジウム磁石の水準は成熟しており、日本と比較しても大きな差はない。世界で生産されるネオジウム磁石の80%以上は中国産で、中国のレアアース供給は国際市場を左右すると言ってもいい。

中国のレアアース永久磁石生産企業は知的財産権保護法を重視しておらず、正海磁材などは、自主権利を持たないまま、大金を払って日立金属からライセンスを受け、輸出している。それに比べて日本は特許保護の意識が強い。

鋼鉄研究総院の李衛氏は「中国のレアアース技術は国際的にも高いが、中国企業の特許に対する意識は強くなく、ネオジウム磁石産業の利益も薄い。結果として、企業は研究開発や特許対策に使う資金を持てない」と指摘した。

中国のレアアース高価格品市場で、中国の企業は競争力が弱く、価格決定力もないため、高コスト経営を余儀なくされている。                                         YAHOOニュース より抜粋

レアアースの中国依存…日本は脱却に向け歩みを着実に進める

日本は中国へのレアアース依存から脱却するため、カザフスタンと共同でレアアース(希土類)採掘を行い、国内でも再生資源の回収を進めてきた。中国新聞社によれば、The Voice of Russiaはこのほど、「日本はレアアースの対中依存から脱却するため、ロシアと手を組む可能性がある」と報じた。

2010年9月に尖閣諸島(中国名:釣魚島)海域で発生した漁船衝突事故をめぐり、中国はレアアースの対日輸出を一時制限し、日本を含め、世界中でレアアースの稀少性に対する危機感が高まった。

ハイブリッド自動車や電気自動車のモーターなど、レアアースはエレクトロニクス製品に必要不可欠な物質だ。中国による輸出制限に直面した日本は、代替材料の開発や廃棄された電化製品からのレアアース回収技術など、中国依存からの脱却に向けた歩みを着実に進めてきた。

特に中国以外の供給ルートとして、日本はモンゴルやカザフスタンなどとのレアアース共同開発を推し進めてきたが、The Voice of Russiaによれば、「日本がロシアと共同でレアアースの採掘を行う可能性がある」という。

ロシア連邦のサハ共和国には、世界有数の規模である推定1億5400トンものレアアース鉱床があるとされる。ロシアの国営企業PocTex社と民間企業ICTグループは、サハ共和国内でレアアースの採掘を始めるために数十億ドルの投資を準備中だ。

ICTグループの広報担当は、「われわれの計画は当面のあいだは単独で行われる」としながらも、すべてのレアアース生産業者は日本というマーケットに興味を抱いていることは確かだと述べた。サハ共和国でのレアアース開発において、日本が現時点ですぐにロシア側と手を組むことはなさそうだが、ICTグループの広報担当は将来の可能性に含みを残した。                                         YAHOOニュース より抜粋

中国当局8部門がレアアース産業の違法行為取り締まり、価格上昇の可能性も

中国の工業和信息化部や公安部、国土資源部など8部門は間もなく、全国規模でレアアース(希土類)産業の違法行為などに対する集中取り締まりを実施する計画だ。採取から精製、流通、リサイクルなどの各分野で違法行為を取り締まる。中国経済網が8日伝えた。

当局が6月中旬から江西省カン州市で取り締まりを行った後、7月初めから各種レアアースの価格が上昇した。今回の全国での取り締まりも、価格上昇を促すとの見方がある。

あるアナリストは8部門の取り締まりによって、レアアース価格が上がり、レアアース関連株を支えることが期待されると述べた。                                         YAHOOニュース より抜粋

日本とロシアがレアメタルで協力か、中国依存からの脱却図る

2013年7月31日、米華字メディア・多維新聞によると、日中関係が短期間に改善する見通しが立たないことから、日本がレアメタルの輸入を中国に頼っている現状を打開しようと、ロシアと協力してロシア国内のレアメタル資源の開発を行う可能性がある。


ロシアの国際ラジオ放送局ボイス・オブ・ロシア(VOR)によると、日本は国連の国際海底機構(ISBA)から太平洋の公海海底にあるレアメタルの独占探査権利を取得した。これにより、今後15年にわたって東京の南東約2000キロメートルに位置する南鳥島付近、および3000平方キロメートルにわたる海底の鉱床を採掘することが認められた。

ここ数年、日本はカザフスタンでのレアメタル採掘に投資しており、ステプノゴルスク市にレアメタル生産の合資工場も建設している。2012年12月に操業を開始し、この春から日本向けの輸出もスタートした。年間生産高を6000トンまで引き上げる計画だという。また、日本は代替原料のリサーチや電子機器のリサイクルにも力を注いでいる。

こうした動きはいずれもレアメタルで圧倒的なシェアを持つ中国への依存度を下げようとするもので、中国は世界の3分の1のレアメタル埋蔵量を持ち、世界市場の需要の90%を供給している。主な輸入国の1つである日本は、領土問題などでその依存度の高さの危険性を痛感するところとなった。レアメタルの確保は日本の主力製品の生産に大きく影響するからだ。

こうした中、ロシアの国有企業PocTex社と民間企業ICTグループがサハ共和国でレアメタルを採掘する計画を発表した。ICTグループの責任者は「世界各国がレアメタルの確保に注目しているのは、資源が不足しているからではなく、市場の90%を占めている中国が突然『不売』を宣告する危険があるためだ」と話し、現時点ではまだ提携の計画はないが、大きな消費市場を抱える日本にとっては、あらゆるメーカーに魅力を感じるだろうとしている。                                         YAHOOニュース より抜粋