レアアース密輸量は年間2万トン、輸出総量の3分の1に相当(2)

レアアース密輸量は年間2万トン、輸出総量の3分の1に相当(2)

中国政府は、レアアース(希土類)の国内における生産秩序の整備のほか、密輸の取り締まりにも力を入れている。権威筋によると、税関総署はこのほど13社のレアアース輸出割当企業の責任者を集めて、「レアアース輸出管理」についての座談会を行ったことがわかった。税関当局は引き続き密輸の取り締まりに力を入れるという。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

レアアース輸出割当企業のある責任者によると、2011年下半期以降、輸出量は減少の一途を辿り、多くの企業は割当量を消化しきっていない。これは価格と市場が原因であるほか、監視を逃れた密輸が禁止しても繰り返し行われていることがさらに大きな原因だ。

同責任者は昨年、チームを率いて米国や日本などを視察に訪れた際、国外のレアアースの輸入量が中国の輸出量より多く、しかもその差が驚くほど大きいことを知った。税関の統計によると、中国のレアアースの密輸量は年間2万トンに上り、輸出総量の3分の1に相当する。

レアアース協会の責任者は、「協会が発足してから、レアアースの密輸取り締まりはすべてのメンバー企業がもっとも関心を寄せる問題の一つである。正規輸出と比べて密輸量が多いのは、主に利益が大きいためだ。それに加えて、非正規ルートを通って行われた密輸により、国内のレアアース鉱で違法採掘や盗掘が横行している」と述べた。

さらに同責任者は、「密輸は中国の環境を大きく破壊するだけでなく、レアアース産業の是正を難しくしている。鉱物資源の根本的な管理から着手し、引き続き密輸取り締まりを強化し、取り組みに力を入れてようやくレアアースの密輸を抑制することができる」と述べた。                                                   YAHOOニュース より抜粋