2012年10月22日、レアアース価格の高騰に対応し、中国産レアアースに対する依存から脱却するため、日本自動車メーカーは代替技術の開発を推進している。「脱中国産レアアース」革命が現在進行中だ。科技日報が伝えた。
レアアースの応用に関して、日本は優れた技術と計画を持っている。レアアースは自動車、自動車用モーター、磁石の生産にとって、非常に重要な原材料だ。そのため、これらを生産する際のレアアース使用を減少させることが、日本企業にとって最大の課題となっている。日本政府と各大手企業は現在、関連技術の開発を強化しており、「脱レアアース化」を目指している。
日本電産はレアアースを使わない次世代モーター「SRモーター」の量産化を宣言した。レアアース価格の高騰に対応するため、同社は代替技術により自動車市場の開拓を加速する。
信越化学工業は新たな加工技術により、モーター用高性能磁石に使用するジスプロシウムを大幅に減少させるとした。新たな加工技術の導入後、来年春までにエアコン用の磁石を、ジスプロシウムの使用量を半減させた製品に全面的に取り替える。
東芝はレアアースを使用しない強力磁石を開発したと発表した。同社は同製品を、列車およびハイブリッドカーのモーターに使用する予定だ。同社はその他の磁石についても独自の熱処理などの加工を行い、ネオジム磁石と同等の磁力を実現する。
TDKはレアアースを使用しないフェライト磁石を開発した。新たなフェライト磁石は自動車の電動シート、パワーウインドー、電動ミラーなどの中小型モーター、エアコンや洗濯機などの白物家電に使用が可能だ。
レアアースの使用を減らす一方で、日本はレアアース回収技術の研究にも取り組んでいる。パナソニックは兵庫県の工場で、今年2月より新たな設備を導入した。同設備は廃棄された家電からネオジム磁石を回収することが可能だ。これらの磁石はエアコンのコンプレッサや洗濯機のモーターに用いられる。
三菱マテリアルは2015年より、ハイブリッドカーからレアアース磁石を回収する事業を開始する。同社はHondaグループと提携し、廃棄されたハイブリッドカーから磁石を回収するシステムを構築する。
日本企業の技術革新は経済産業省から力強い支援を受けており、レアアースを使用しない部品技術、廃棄家電からレアアースを回収する技術は研究開発経費を支給される。経済産業省は支援策により、中国産レアアースのジスプロシウムに対する依存度を2年後に半減させることを目標としている。同計画は前年度の第3次補正予算に盛り込まれた。今年2月には初となる支援策が実施され、今後さらに支援範囲が拡大され、「脱レアアース化」、「レアアース節約」の動きを加速すると見られる。
YAHOOニュース より抜粋