政府は13年から年間約4000トンのレアアース(希土類)をインドから輸入する方針を固めた。日本が精密機器製造などのために輸入しているレアアースの15~20%程度に相当する。野田佳彦首相とシン首相が16日に東京都内で首脳会談し、正式合意する。日本はこれまで9割近くを中国からの輸入に依存してきたが、資源調達先の多角化を図り、関係悪化に伴う突然の輸入停止など「中国リスク」を回避する狙いがある。
日本のレアアースの年間輸入量は2万~3万トンで、昨年は約85%を中国から輸入した。そのほかは、米国が約5%、カザフスタンが約3%と規模が小さく、中国への依存が際立っている。10年9月に沖縄県・尖閣諸島沖で起きた中国漁船衝突事件の際には、中国がレアアースの対日輸出を停止し、日本企業に影響が出た。日中関係が再び緊張する中、対中依存からの脱却が急務になっており、枝野幸男経済産業相は12日の衆院予算委員会で「来年半ば以降、レアアースの国内需要量の5割程度を中国以外から確保できる」との見通しを示していた。
日印首脳会談では、6月に初めて実施した共同海上訓練の継続や海上安全保障に関する協議など、安全保障面の連携強化でも一致する方向。日印原子力協定の協議を継続することも確認する。
YAHOOニュース より抜粋